能楽のオンライン配信
能楽のオンライン配信が進んでいます
たまには尺八以外のトピックを取り上げようかなと思います。実は僕、学生の頃は能・狂言サークルにも入っていて、実はそちらも結構熱心にやっていました。
少し前には、プロの能楽(能・狂言)の舞台を見たいとなれば能楽堂に行くのが普通でした。まあ当たり前の話ですね。家で見たいとなればDVDを買う、しかも発売されているのはほとんど手で数えられるぐらいの演目・舞台の数。Youtubeや動画配信サービスで見れる、なんてことは一切考えられませんでした。ただ、そこはやはり昨今の情勢。能楽も尺八と同じく人前での実演には大きな制限がかけられていることもあり、能楽師・狂言師の方々は相当に試行錯誤なされていて、取り組みとしてyoutubeでのオンライン配信が非常に活発になっています。
大槻能楽堂様もそのうちの一人です。私の好きな演目の一つである『巴』はまさにDVDにない演目でしたので、大変楽しませていただきました。このクオリティが無料で見れてしまうとは。。どこかで支援できませんでしょうかね。
こちらでは『羽衣』と『殺生石』の演目の実演配信はもちろん、さらにプロの能楽師の対談を入れて、どこが魅力的なポイントかも盛り込んでいます。能楽堂に行って能を見る際にこういったものが行われることは普通はないので、これもオンラインならではでないでしょうか。
オンライン配信って手軽ですよね
僕自身、5000円ぐらいでチケットを確保して時間を取って能楽堂に行ってというのがなかなか難しく、最近は久しく能を観ていないところでした。そこはやはりオンライン配信の手軽さ。こうしていろんなプロの方が上げている演目を隅から隅まで見ています!
やっぱりこういうのってライトユーザーや入門者の獲得にはかなり有効ですよね。僕のように今まで能をちょっとやっていたけど最近はめっきり離れているという方や、能を全然知らないけどちょっと興味ある、でもわざわざ能楽堂に行くほどでもないという方など、幅広い層に大なり小なりリーチできているのではないでしょうか。これこそがまさに古典芸能に求められていることです。
ただ一方で、提供する側としてはやはり収益の問題はついて回るところですね。そこはまた広報向けの動画、楽しむための動画、のように切り分けをするなど、さらに工夫が必要なってくるのかもしれません。最近The Shakuhachi 5のオンライン配信を観たのですが、こちらはツイキャスで有料配信という形式になっています。(ぜひご覧ください!)
尺八と同じように、能楽の愛好家は昔に比べどんどん減っています。こうした取り組みはぜひ継続して頂きたいです!