中国・猛林さんのメタル尺八六寸
毎度おなじみ、中国でメタル尺八を作っている猛林さんの新作メタル尺八六寸が届きました。
明日は笛の日!
— 猛林 (@molin108) 2021年11月10日
そして清月1.6 Lite 10%OFFセールの最終日です!まだの方はぜひお見逃しなく! pic.twitter.com/n4Sj0i4Sed
こちらから購入できます。
で、
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
ピロピロ吹いた感じ、
大きく吹く pic.twitter.com/uGTUPsGj4k
— なんじゃら♨霞山Kazan (@nannja_15) 2021年11月13日
猛林さんのメタル6寸、可能性を感じる pic.twitter.com/qRw7uBEh4z
— なんじゃら♨霞山Kazan (@nannja_15) 2021年11月13日
レビューとしては、
- 表面がマット(ざらざら)で良い
- ケースも含めて、楽器としての外観の質が上がっています。
- 何気に嬉しいところですね。
- 音が真っすぐに響く
- メタル特有ですね。明らかに材質の違いです。
- 響きが独特
- 重めに響くかと思えば、明るい音が出たり、ハの音がブワーっと流れて行ったり。
- 内部や指孔などの設計自体はクラシカルなものに近いように感じられるのですが、材質がメタルなので今までの尺八と音が違っていて本当に不思議な感じです。
- 3Dプリンタ八寸にあったような抵抗感はそんなに気にならないです。軽く吹いてもちゃんと鳴ります。
- 細い
- 細くて重い、となると変に力が入る割にブレやすくて、個人的には結構扱いが難しいですね。メタル特有なので仕方ないところ。
- 安い!(2万円ちょっと)
このマットな質感は僕は楽器としてかなり好きです。
性能はとにかく音が独特で、フルートみたいな印象を受けます。音が響くと同時に一気に真っすぐないい音が鳴る。ポップスをやったりするならこういう尺八一本は持っておいても面白いと思います。
ではまた!
泉州工房訪問&山田典山先生とお会いした話
こんばんは!川又霞山です。
昨日、毎度おなじみの泉州尺八工房に訪れました。
というのも、アクリル尺八を作られたりしている山田典山先生が東京にいらっしゃるということで、僕もちょっとした用事があり時間を作って訪れた次第です!
工房につくと、AireedXを囲みながら尺八の進化について語る山田先生と三塚さん。僕も混ぜて頂き、アクリル尺八を吹いたり、僕の自作の3Dプリンタ尺八を吹いたり、AireedXを吹いたり。そして今後の尺八界隈について談義。
名古屋でも少し吹かせて頂きましたが、やはりアクリル尺八は良いですね!見た目の驚きがありつつも、人前で大真面目に使いたくなるのは納得です。
この凄い曲がっている尺八も吹きました!曲管は鳴りには不利というのは言われていますが(?)、これは物凄い性能です。どんなプロでも即座に使える一品だと思います。
工房を後にした後は、山田先生の尺八仲間の濱井さんと合流。カフェを後にしてカラオケで尺八を吹きながら、ここでもまた尺八談義。
僕の3Dプリンタ尺八を吹いていただいていますw
カラオケを出た後はカプセルホテルに泊まり、明日のNHKでのオーディション後、夜行バスで帰られるそうです。大学生のようなバイタリティに感服。ありがとうございました!
それではまた!
中国メタル尺八・泉月の猛林さんによる3Dプリンタ尺八が...
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
猛林さんが開発しているメタル尺八。そのプロトタイプとなる3Dプリンタ尺八です。
感想をば...
- ピッチが正確
- しっかりと入れたときに442Hzで合います。
- かなり細身
- メタルで作ることを前提にしているためか、かなり細身で、指孔を指で押さえると内部までめり込む。。
- かなり肉が薄く、樹脂のためか、あまり気持ちのいい鳴り方はしないです。ただし、金属を考えればちょうどよいかも。
- 抵抗感多め
- 息を入れたときに若干抵抗があり、立ち上がりで音にならない感覚があります。こうなると息を弱く入れたときにピッチが下がりやすいのですが、逆に言えば強く入れてしっかりと響きます。
ちょっとネガティブな感じが多いですが、明らかに並みの尺八の平均を超えています。鳴り方の問題なんかはメタルになって比重があれば当然よりしっかりと響くので今後の展開に大いに期待できるといえます。抵抗感は内径の問題ですし、細身なのはそれはそうなので、好みでしょうか。
試し吹きはこちら。箱から取り出してパッと手に持ってそのまま一切練習もしないで撮ってみました!
— なんじゃら♨霞山Kazan (@nannja_15) 2021年11月1日
いいですね。慣れれば十分舞台で吹けます。
以上です!また六寸のメタル尺八が届いたらレビューします!
3Dプリンタ尺八制作中!② プロトタイプ1設計見直し~プロトタイプ2製造
第二弾の記事です!
今までの開発は前回の記事をご参考ください。
3Dプリンタ尺八制作中!① 基本設計~プロトタイプ1試奏 - 尺八奏者 川又霞山のブログ
で、今回は主に以下の設計の見直しを行いました。
- 5孔、2孔を上に
- 歌口設計をより綺麗に
内径は変えてませんし、全体的にあまり見直しはかけてません。今回は発注先を変えてみようということで、中国の3Dプリントの会社に発注してみました!
One-Stop Service for Rapid Prototyping | Wenext
日本の半額ほどで制作できます。ただし、送料が結構かかるので劇的に安くなるというわけではないですが_(꒪ཀ꒪」∠)_
「清月1.6 light」
— 猛林 (@molin108) 2021年10月13日
今度は試しにマット仕上げ。継部は絶縁テープ巻きで密封。 pic.twitter.com/8ahwKsg6eg
実は少し以前に、皆さんもご存じ中国でメタル尺八を制作されている猛林さんとdiscordでいろいろと尺八制作の会話をしました。会話中で猛林さんはいつもこちらの会社でプロトタイプを制作されているということで、僕も今回はこちらで発注してみた次第です。(一尺六寸の新作も楽しみですね!)
で、
分厚い梱包には..
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!! (白色の左)
今回の素材はナイロンではなく、レジンで発注してみました。ナイロンは素材を熱で溶かして積層させるのですが、レジンは素材を光で溶かして積層させるので、その出力結果も違いがあります。
で、いろいろと触ってみたところ、
- 肌触りはツルツル。ナイロンより肌触りが断然良い。
- 重量はナイロンと変わらず300gぐらい。強度も問題なし。
- 音もしっかりしている!
- 発注から一週間もしないで中国・深センから東京の自宅に届く。
- 今回は出力の価格は8000円ほど。さらに日本への送料で4000円近く取られた。合計12000円弱。_(꒪ཀ꒪」∠)_
- それでも日本で発注する場合の半額ぐらい!
個人的にはツルツルの質感なのが最高です。
で、問題は、、
なんか歌口深くね?しかも欠けてね?🤔
いや歌口深さ5mmで設計したのに6mmなんですけど!内径の制作は特に問題なさそうなので、これは中国の会社の品質が問題というより、レジン造形で尖ったエッジ部分の再現が難しかったと想像。次回はサポート材をくっつけて自分で削る、という形にしたいと思います。今回はとりあえずテープをピッと貼って歌口を設計通りに浅くしておきます。
問題の性能ですが、音のピッチのバラつきはなくなりましたが、もともと少し高いロに合わせて設計したことでピッチが442Hzより全体的に20centほど高くなってしまいました。。こうなると全長を伸ばして内径を調整して、、が必要になりますね。
というわけで、次回に向けては、
- 全長を伸ばし、内径と指孔位置を調整
- ピッチを442Hzで調整。ピッチのバラつきは10cent以下を目標に。
- プロトタイプを複数作成して一気に発注
- 送料がネックなのでまとめて発注したほうが安いです。
- 歌口にサポート材をつけて発注後に自分で削る
お金がかかるなあ...(;´∀`)
とはいえ、二十万円の尺八を買うより、低価格で自分に合った尺八を手に入れられると思えればやる価値はありますね!僕自身は竹であることにこだわりはないので。
それではまた!
3Dプリンタ尺八制作中!① 基本設計~プロトタイプ1試奏
3Dプリンタ尺八を制作しています!!!
プロトタイプ・バージョン1の制作環境
- Autocad Fusion360で設計
- DMM makeに発注・制作
- 素材はナイロン
- 内径・指孔位置は林さんの内径曲線を参考
- 歌口は手持ちの尺八から自分で設計
- 管に対して舌面20度、唇面10度。
- 歌口の巾は広め。深さは4mm。
ということで大学院で勉強したCADの知識をフルに生かして設計したのが上の3D図面になります。こちらをDMM makeに発注して約一週間後、、
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!! (一番右です。)
輝くばかりの純白...これが自分の作り上げた尺八ッッ!!早速構えて息を入れて鳴らそうとすると...
鳴らねえ..._(꒪ཀ꒪」∠)_
内径曲線は林さんのものなので、鳴らない原因は歌口構造なはず。。
結局、ゴリゴリ削って歌口を作り上げると...
めっちゃ鳴るやん!!!!!d(゚∀゚)b
歌口に関する問題点は、
- 歌口の深さは4mmだったが、この舌面唇面の角度だと5mmが最適。
- 管の中心から歌口が離れすぎているため、息が全く管内に入っていなかった。
- 指孔の直線列に対して、歌口が右に曲がりすぎている。
実は歌口の設計は非常に迷ったところです。特に歌口裏側の曲線形状は通常竹の場合鳴りを確認しながら削るので全く数値化できないところでした。ここら辺の問題点はプロトタイプ・バージョン2に向けて設計を見直そうと思います。
鳴りが良くなったので次はピッチを確認。
音程に関する問題点は、
- 他音と比べたときの音の高低について、ロを基準として、
- ハとレが若干低い
- ツが低い
- オクターブについて、
- ハとチの甲が上ずりやすい
ちょっと実用で使うには厳しい音程のバラつきです。1孔2孔なんかは位置を上に上げる必要があって、実際邦星堂さんで出している3Dプリンタ尺八は指孔の位置はそういった感じですね。オクターブ感に関しては吹き方の問題で普通に吹けば問題ないです。テーパーを入れることでここら辺は消えると思いますがその分響きが変わってくるので、このままでもいいでしょう。
ということでここらへんもプロトタイプ・バージョン2では改善させたいと思います!
DMM makeのナイロン素材について、
- 重さは300gぐらい。かなり頑丈。
- ナイロンの密度が高い。竹と同じような設計だと重さも竹と同じぐらい。
- 邦星堂さんで出しているものより素材が詰まっている。
- やすりで削っても問題ない。
- 出力費用は1万6千円。
- 密度がある分、お高めです。。プロトタイプを作るだけでもなかなかします。
- 音もしっかりしている。
- プロでないと気づかないかもしれませんが、明らかに竹よりしっかりした音がします。以前泉州の金属尺八を吹いたときに「音がしっかり響いている」という印象を受けましたが、それに少しだけ近いです。
- やはり単一の素材で、高い密度の楽器は音の損失には有利。
ナイロンで耐久性が微妙そうだったらアクリルで最終出力というのを考えていましたが、十分に使えそうですね。価格が高い分、想像よりもかなり重厚です。
というわけで、試奏はこんな感じです。
— なんじゃら♨霞山Kazan (@nannja_15) 2021年10月10日
かなりしっかり音鳴ってません?ピッチはめちゃくちゃですが_(꒪ཀ꒪」∠)_
というわけで基本設計~プロトタイプ1の試奏まででした。今後さらなるパワーアップをしていきますので、ご期待ください!
それではまた!
3Dプリンタ尺八の中継ぎが...
割れました!!!!!!!!!!!!!
もともと耐久性はめちゃくちゃ低いだろうな~とか思っていましたがこんなに早く割れるとは...予想外。。実は今自分でも3Dプリンタ尺八を作っているのですが、中継ぎのないモデルにしています。(´Д`)ハァ….
近々プロトタイプが届くのでまた更新します!それでは!